連結決算アウトソーシングを成功させるためのパートナー選びのポイント

監修者:公認会計士 飯塚 幸子

連結決算業務のアウトソーシングは、企業の業務効率化やコスト削減において非常に有効な手段です。

しかし、信頼できるアウトソーシング会社を選ばなければ、思わぬリスクを招く可能性もあります。

アウトソーシングを成功させるためには、適切なパートナー選びが重要です。本記事では、連結決算アウトソーシングにおけるパートナー選びのポイントやチェックリストをご紹介します。

適切なパートナー選びの重要性

アウトソーシング先を選ぶ際には、以下の点が重要です。

まず、アウトソーシング会社が連結決算業務に関する深い知識と実績を持っているかを確認する必要があります。

さらに、業務を委託することで生じるセキュリティリスクやコミュニケーションの課題を最小限に抑えるための体制が整っていることも重要です。

これらのポイントを押さえることで、信頼性が高く、スムーズな業務委託が可能となります。

パートナー選びのポイント

1. 実績と専門性

アウトソーシング会社が連結決算業務においてどの程度の実績を持っているかを確認しましょう。

これには、過去の成功事例や対応した企業の業界規模などの情報が含まれます。

また、日本基準やIFRS、US GAAPなど、特定の会計基準に精通しているかも重要な判断基準です。

2. セキュリティ対策

連結決算業務には、機密性の高い財務データが含まれるため、データ保護の体制が整っていることが必須です。

ISO27001などの認証を取得しているか、データの管理方法やアクセス制限に関する詳細な説明を求めると良いでしょう。

3. サポート体制

アウトソーシング会社が企業のニーズにどれだけ柔軟に対応できるかも重要です。

急な変更や追加対応が発生した場合に迅速に対応できる体制を持っているかを確認してください。

また、多言語対応やグローバルな業務に精通しているかどうかも、特に国際展開している企業にとっては重要な要素です。

4. コストパフォーマンス

アウトソーシングの費用が適正であるかを検討しましょう。

単に安価であることを重視するのではなく、提供されるサービス内容と品質に見合った価格であるかを確認することが重要です。

5. コミュニケーションと報告体制

連結決算業務は、アウトソーシング会社との緊密な連携が求められる分野です。

定期的な進捗報告や、問題発生時の迅速な対応ができる体制が整っているかを確認しましょう。

専任の窓口担当者がいることも大きな利点です。

チェックリスト

以下は、信頼できるアウトソーシングパートナーを選ぶためのチェックリストです。

1. 実績と専門性の確認

  • 過去の成功事例や対応企業の業界規模を確認。
  • 日本基準やIFRSなど特定の会計基準に関する知識がある。
  • スタッフの資格や経験、連結決算に関するトレーニングや研修を受けているか確認。

2. セキュリティ対策の確認

  • ISO27001などの認証を取得している。
  • データ保護の体制やアクセス制限が明確。

3. サービス内容の評価

  • 提供されるサービスの範囲(連結財務諸表の作成、財務分析、税務対応など)を確認する。
  • カスタマイズ可能なサービスがあるかを確認する。

4. サポート体制の確認

  • 急な変更や追加業務に対応可能。
  • グローバル業務や多言語対応が可能。

5. コストパフォーマンス

  • 提供されるサービス内容と価格のバランスが適正。

6. コミュニケーション

  • 定期的な進捗報告がある。
  • 専任担当者が配置されている。

まとめ

連結決算アウトソーシングを成功させるためには、適切なパートナー選びが鍵となります。

実績や専門性、セキュリティ対策、対応力、コストパフォーマンス、そしてコミュニケーション体制など、重要なポイントをしっかりと確認することが必要です。

これらの基準を基に信頼できるパートナーを選ぶことで、業務の効率化と品質向上を実現し、企業の競争力を高めることができます。

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